美军野战厨房

来源:百度文库 编辑:超级军网 时间:2024/04/29 21:20:35
CK潜入記実は先日、軍属としてアメリカ軍の糧食班のお手伝いをする機会に恵まれた。 これはその時に撮影した物だが、気さくなG.I達の好意で色んな場所を見せてもらう事が出来たのだ。 但し今回この演習は某所で極秘裏に行われてものであり、軍属としてその場に居合わせることを許された立場なので「守秘義務」と言うものがある。 そのため演習に関する部分には触れる事が出来ないし、兵士の顔、名前、周りの景色などの一部にモザイクをかけなくてはならない事を御理解いただきたい。


コンテナに備蓄されるUGR-A
UGR-Aは3箱で1セットになっているが、その内1箱は冷凍食品が詰め込まれている。 その為この専用の冷凍コンテナに収納されているのだ。 
箱には一目で分かるように「KEEP FROZEN」の文字や、腐りやすい食品であると言う注意書きが印刷され、白い紙に内容物が印刷されて貼られている。 朝食メニューは7種、昼食兼夕食メニューは14種類あるが今回の演習では昼食は全てMREだったので、UGRは朝食と昼食しか作られず、朝食は1週間、夕食は2週間違ったメニューを食べる事が出来た。  
冷凍食品以外は普通のコンテナに収納されており、箱の中を覗いてみると、中にはギッシリと水煮野菜の缶詰、パスタの乾麺、粉末飲料や調味料、ピーナッツバターなどのスプレッド類、さらにはトレーの食器、紙コップ、ナプキンセット(スプーン、フォーク、ナイフ、コーヒー、砂糖、クリーム、塩、胡椒、とナプキン)などなど、 朝食セットには市販のシリアルなども入っている。 

プリント
UGR-A は3箱1セットである為、倉庫に大量に詰まれた箱の中から目的のメニューの、目的の組み合わせの箱を正確に運び出さなくてはならない。
なので探し出す時に、この箱がどのユニットの、どの組み合わせであるかが一目で分かるように朝食、昼/夕食、メニュー番号、メニュー名、ナショナルストックナンバー、3箱のうちの何番目の箱かなどの情報が書き記されている。
BOX1とBOX2の箱には直接情報が印刷されているのに対し、下の写真の冷凍食品が入っているBOXには、紙に印刷された内容物情報が貼られている。 ココから推察するに、BOX1とBOX2については日持ちする食品が収められているので、ある程度の備蓄を用意しておき。オーダーが入った時にBOX3の生鮮食品を加工、パッキング後、急速冷凍してすぐさま冷凍コンテナで発送する形を取っているのではないだろうか?

UGRの製造パッキング会社も、MREでおなじみのアメリカル社だったのは新しい発見だった。

UGRの中身
ドライストレージボックスの中身は、50人分の食器トレー、紙コップ、ナイフフォークナプキンセット、ゴミ袋ロール、ビニール手袋、調味料各種、(下味調理用および、個人用のホットソース、パルメザンチーズ小パックなど) スプレッド類、パン、ケーキ類、乾燥食材(パスタなど)大型缶詰類、個人用小型缶詰類(フルーツなど)コーヒー(挽いた豆を布パックに詰めて、鍋などで煮出す大人数用)粉末ジュースやスポーツドリンク(大人数用)カプチーノやココア(個人用小パック)、朝食用シリアル(個人用小パック)などなど。

多くは民間製品をそのまま使っているので、カラフルなパッケージが目立つ。
トレーラーキッチン
牽引タイプのキッチンで、2台が連結された、展開した状態が右の写真である。 大きなタイヤとサスペンションにより、かなりの悪路も走破出来るが、作業中はふわふわしないように、四隅はジャッキでしっかり固定される。
走行時はタイヤより外側の屋根と床が折りたたまれてサイドパネルになり、かなりコンパクトになるが 中にはバーナーや作業台がキッチリ収納されており、設備も煮物、焼き物、揚げ物、蒸し物、煮物、何でもOKの万能キッチンだ。
この中で数時間のうちに何百人もの食事を調理する事が可能なのだ。

米軍ではこの他に、コンテナタイプのフィールドキッチンや、ハンビーで牽引できる、もうすこし小型のトレーラーキッチンが用意されており、状況に応じて使い分けているようだ。
牽引状態
トラックで牽引されるフィールドキッチン。 と収納(移動時)状態のフィールドキチン。 いかにコンパクトに収納できるかわかるだろう。

収納されたフィールドキッチンには荷物運搬スペースが無い為、牽引するトラックに、鍋やおたま、トングなどの嵩張る調理器具、配食用の保温コンテナなどを専用のゲージに入れて積み込んである。 その専用ゲージは蓋部分を連結させて、食器棚にもなる優れものなのだ
トレーラーキッチン内部
キッチンは左右に二列、複数のバーナーがあり、寸胴や鉄板、フライヤーやオーブンなどが載っている。 かなり狭く感じるが、キッチンの外側、つまりサイドパネルの部分が通路になっているので、以外と動線はよい。
雨風を防ぎ、光を外に漏らさない天幕は窓が無く、換気は天井に開いたダクトだけなので、一旦作業を始めると、物凄い水蒸気が立ち込める。 冬場はまだしも、夏は恐ろしく蒸し暑い職場だろう。
毎日使っているにも拘らず、衛生に徹底して気を配っているので、かなり綺麗に掃除が行き届いている。 床も器材もそんなに汚れていなかったのには感心した。
今回はトレーラーキッチンの横に、テントのキッチンも併設されていた。
こちらは業務厨房と変わらないほど設備がよく、主に水を大量に使う作業用に使用されていた。
ここでの作業は冷凍食品の解凍や下準備、生鮮野菜の水洗いやカット、さらには専用のボイラーを使ってパック食品の加熱調理が行われていた。 UGRの多くの食品は既に加工状態で冷凍されているので、殆ど温めるだけだ。
スクランブルエッグなど、殻を割った溶き卵がチューブに入っているので、そのチューブごと茹でるだけ!あとは揉んでほぐして出来上がり!!
ポークチョップも味付け状態で冷凍パックされているので、これも茹でるだけ!

ステーキのような焼き物や 油を使うフライなどは、主にトレーラーキッチンで調理される。
配膳の様子
調理の終わった食品は、配膳されるまで冷めないように次々と専用保温ボックスに収められる。
この配膳保温容器は優れもので、底に熱湯を注いでおくとステンレスの容器に熱が伝わり、いつまでも熱々の状態を保ってくれるのだ。
箱の中はトレーの仕切りがあり、種類の違う、数種類の食品を一度に収めておく事が出来る。

実はこの食糧は、毎回かなりの量が食べ残り、残飯となって捨てられている。色々な理由で食べに来ない人も多いのだ。 必ず全員食べるわけではない食事でも、一応は人数分作っておかなくてはならず、それが残ってしまうわけだ。
(流石にステーキメニューの時は食べに来る人が多かった。)

大きな声ではいえないが、全く未開封の食材なんかもごみ捨て場に山積み!! まさに宝の山状態!

          ブレックファーストステーキ

    ステーキに添えるペパロニ&オニオン

    ハッシュブラウン(細切りジャガイモの鉄板焼き)

      目玉焼き

    バターミルクビスケット

    スイートポテトパンケーキ
食事はタダではなく、食堂に入る前に名前をチェックされ、後から食費が給料から天引きされる。 

コレは自衛隊でもそうなのだが、ある程度階級が上がり、所帯を持つと、基地や駐屯地外での居住が可能となる。 すると朝食や夕食は家族と自宅で食べる事になる為、食費は給与に含まれるようになる。
つまり今回の演習に集まった連中が、どれだけ階級が高い人間ばかり集まっているか・・・どれほど高度な演習をしているか・・・と、言う事である。

しかし、コレだけのボリュームと内容で朝食は2ドル、夕食は3ドル65セント!普通では考えられない安さだ。
やはり生産をアメリカで一手に行っているので、原料費や製造コストが安いのと、補給も軍の任務である為に輸送費が掛からず、調理やサーブも兵士自らが行っているから諸経費が安く、税金も免除されるからだ。(さらに日本に駐留しているアメリカ軍には日本の思いやり予算なんかもあるが、今回はアメリカから演習に来ているので、その補助は無い)
「昼飯にMREもっていくのわすれんな!!」

この注意書きが入口と出口に必ず貼ってあり、出口前にはMREが山積みされていた。
でも、あまり持っていく人はいなかったような???

朝夕の豪華な食事に比べ、流石にMREの連食はキツイのか、結構PXでホカ弁買って食べてる米兵を見かた。

最終日にはコンテナ内に数百箱のMREが残っていたが、さて??




では、ココからは実際に食べたUGR-Aの紹介をしよう。
ただし、仕事が終わったあとでないと食べられないので、自分で選んで盛って貰う事は出来なかった。その為ココに盛って貰った量は全種類の一部だけである事をことわっておく。 

ちなみに・・UGRのステーキは絶品である! 欧米人は赤味の肉が好きなので脂肪は殆ど無く、少し肉が硬いが噛み応えがあり、噛むごとに旨味がじわじわ染み出してくる!! 兎に角肉自体が美味いのだ! しかも、アレだけの人数の肉を一度に焼いているのに、ちゃんと中はピンク色のミディアムに焼けている!無論生焼けなど一つも無い!
但し・・ナイフとフォークが貧弱なので、気をつけないと折れそう・・


メニューを調べていたら気がついたのですが、組み合わせが驚くほどいい加減!
確かに一つづつ当たっていくとメニュー表にあるのですが、メニューNoごとに作っているというより、ある物を適当に作っているといった感じで、幾つかのメニューの中身が混在しています!!
これは3箱で1ユニットであるため、組み合わせを間違えたのかとも思いましたが、メインミールが2種類一緒に出てくるとはどういうことでしょうか??

とりあえず二種類ずつ作って、好きな方が選べるという事なのか??

謎がさらに深まりました・・・

2006メニュー
朝食No1の メープルソーセージパテ、ビスケット、ハッシュブラウン、ラズベリーデニッシュ、グレープジュース
基本メニュー外の副食
チョコレートプディング、ココア、シリアル

注)この時ポークソーセージパテを食べている人もいた・・

2006メニュー 
夕食No7 グリルドステーキ コーン レモンライムゲータレード
夕食No14 マカロニチーズ、
基本メニュー外の副食
シュリンプフライ? パンミルク リンゴ バナナ

2006メニュー
朝食No3の ブレックファーストステーキ ウイズ ペッパーアンドオニオン、 エッグ、 ハッシュブラウン、 スイートポテトパンケーキ、オレンジジュース
基本メニュー外の副食
オレンジ、ココア チョコケーキ、バタースコッチプディング

この時出たハムのような物だが、メニュー表にはハムと言う名前は無かったので、メニューNo4のカナディアンベーコンかメニューNo7の普通のベーコン、どちらかだと思う。 
2006メニュー 
夕食No14 ポークチョップ
夕食No10 チキン、サルサソース
夕食No11 ズッキーニウイズトマト
夕食No7 マッシュポテト
夕食No1 イタリアンレモンケーキ
基本メニュー外の副食
チョコレートファッジ バタースコッチプディング

上記以外にトマトソース/ペンネパスタ、のような物もあったが、メニュー表には無い??もしかしてメニューNo6にシュリンプ/ペンネと言うのがあるので、そのペンネだけ今日出されて、昨日出た謎のシュリンプフライが、その片割れなのだろうか??
洗い場
食事を作れば、必ず洗い物が出る。 実はココが今回僕の仕事場!
現在は使い捨ての食器を使っているのでメストレーの洗浄は無いが、鍋や釜、保温ボックスなどを洗わなくてはならない。 しかもかなり衛生に気を配っているので、ほんの少しの汚れも許されず、溝に残ったヌメリ一つで洗い直しとなる。
洗浄槽は3つに分かれており、まずは洗剤でジャブジャブ洗う、その後、ススギしながら細部の汚れをチェック、この段階で汚れが残っていたら洗い直しをする。最後は熱湯消毒槽で仕上げをするのだが、コレがかなりの熱湯で、ゴム手袋をしていても数秒しか手を入れていられないくらいだ。
一度底に沈んだ小さな器具を取ろうとした時、手袋の裾から熱湯が入り火傷をしてしまった。
ちゃんと軍の規定で湯温度が決まっているので、温度を下げる事は出来ない。
洗浄槽のお湯を沸かしているバーナーも、調理用バーナーと同じ「MODEM BURNER UNIT」だ。通称MBU
灯油を燃料としたハイカロリーバーナーで、稼動には電源を必要とするが、扱いやすく、火加減調節も思いのままである。

ここからは番外編である。この車両が面白かったので紹介しよう。
これは重量物をパレットに載せて運ぶフォークリフトなのだが、後部にも荷台があり、ちょっとし荷物を近くまで運ぶ時に重宝する車両だ。

ただ残念ながら、動いている所は一度も見られなかった・・
コンプリートミールキット

基本的にはMREを昼食としていたが、このような食糧も供給されていた。
コレと同じ種類の糧食を、実は僕も持っていたのだが、あまりにもパッケージが派手なので、本当に軍で使われているものなのかはなはだ疑問があった。
しかし実際にこの目で確認する事が出来、これで軍でちゃんと使われている食料だと分かり、ちょいと安心。

1箱18ケース入り。


今回、中々目にすることの出来ない、知られざる米軍ギャリソンレーションの実態を知る事が出来たのではないだろうか?
戦争に勝てる国とは、強力な軍隊をどんな時でも維持できる事! 
つまりは兵士一人一人の健康に配慮し、国に忠誠心を尽くせるように、国は国民に必要な物を与え、士気を維持させる。
 結局戦うのは生身の人間なのだから、どんなに強力な兵器を持っていても、 ハードな訓練を受けさせても、戦闘部隊がその実力を十分発揮できるように、武器、弾薬、燃料、それから兵隊の飯が、確実に前線に届けられなければ話にならない。 
アメリカと言う国はそれが出来るから強いのだ!

それと、気が付いた人も多いと思うが、このロジスティックシステムは民間でも生かされている。
工場で一括生産された半調理済み食品を本部から配送し、パートでも出来る簡単な調理で豪華な食事を安く提供する。
コレはまさしくファミリーレストランで応用されている方式である。
今では当たり前であるPOSシステムによる在庫管理と集配発注システムなど、軍で開発されたシステムにより、我々も大きな恩恵を受けている事をしみじみ感じてしまう。


また機会があれば、第二段をご紹介したいと思う。




今回この潜入体験は 相互支援HPであるTheRation管理人さんのご尽力により、経験させていただく事が出来ました。
僕はたった2日間の経験でしたが、TheRation管理人さんは、ほぼ毎日、演習期間を通して参加され、朝四時から夜の九時過ぎまで過酷な重労働に身を費やされていました。 全く頭が下がります。 このような写真が撮れたのも、普段からTheRation管理人さんが米兵達と緊密なコミュニケーションをとり、信頼されていたからに他なりません。 今回貴重な体験をさせていただいたことを、この場を借りて深くお礼申し上げます。

お知らせ TheRation HPのURLが変わりました。

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CK潜入記実は先日、軍属としてアメリカ軍の糧食班のお手伝いをする機会に恵まれた。 これはその時に撮影した物だが、気さくなG.I達の好意で色んな場所を見せてもらう事が出来たのだ。 但し今回この演習は某所で極秘裏に行われてものであり、軍属としてその場に居合わせることを許された立場なので「守秘義務」と言うものがある。 そのため演習に関する部分には触れる事が出来ないし、兵士の顔、名前、周りの景色などの一部にモザイクをかけなくてはならない事を御理解いただきたい。


コンテナに備蓄されるUGR-A
UGR-Aは3箱で1セットになっているが、その内1箱は冷凍食品が詰め込まれている。 その為この専用の冷凍コンテナに収納されているのだ。 
箱には一目で分かるように「KEEP FROZEN」の文字や、腐りやすい食品であると言う注意書きが印刷され、白い紙に内容物が印刷されて貼られている。 朝食メニューは7種、昼食兼夕食メニューは14種類あるが今回の演習では昼食は全てMREだったので、UGRは朝食と昼食しか作られず、朝食は1週間、夕食は2週間違ったメニューを食べる事が出来た。  
冷凍食品以外は普通のコンテナに収納されており、箱の中を覗いてみると、中にはギッシリと水煮野菜の缶詰、パスタの乾麺、粉末飲料や調味料、ピーナッツバターなどのスプレッド類、さらにはトレーの食器、紙コップ、ナプキンセット(スプーン、フォーク、ナイフ、コーヒー、砂糖、クリーム、塩、胡椒、とナプキン)などなど、 朝食セットには市販のシリアルなども入っている。 
プリント
UGR-A は3箱1セットである為、倉庫に大量に詰まれた箱の中から目的のメニューの、目的の組み合わせの箱を正確に運び出さなくてはならない。
なので探し出す時に、この箱がどのユニットの、どの組み合わせであるかが一目で分かるように朝食、昼/夕食、メニュー番号、メニュー名、ナショナルストックナンバー、3箱のうちの何番目の箱かなどの情報が書き記されている。
BOX1とBOX2の箱には直接情報が印刷されているのに対し、下の写真の冷凍食品が入っているBOXには、紙に印刷された内容物情報が貼られている。 ココから推察するに、BOX1とBOX2については日持ちする食品が収められているので、ある程度の備蓄を用意しておき。オーダーが入った時にBOX3の生鮮食品を加工、パッキング後、急速冷凍してすぐさま冷凍コンテナで発送する形を取っているのではないだろうか?

UGRの製造パッキング会社も、MREでおなじみのアメリカル社だったのは新しい発見だった。

UGRの中身
ドライストレージボックスの中身は、50人分の食器トレー、紙コップ、ナイフフォークナプキンセット、ゴミ袋ロール、ビニール手袋、調味料各種、(下味調理用および、個人用のホットソース、パルメザンチーズ小パックなど) スプレッド類、パン、ケーキ類、乾燥食材(パスタなど)大型缶詰類、個人用小型缶詰類(フルーツなど)コーヒー(挽いた豆を布パックに詰めて、鍋などで煮出す大人数用)粉末ジュースやスポーツドリンク(大人数用)カプチーノやココア(個人用小パック)、朝食用シリアル(個人用小パック)などなど。

多くは民間製品をそのまま使っているので、カラフルなパッケージが目立つ。トレーラーキッチン
牽引タイプのキッチンで、2台が連結された、展開した状態が右の写真である。 大きなタイヤとサスペンションにより、かなりの悪路も走破出来るが、作業中はふわふわしないように、四隅はジャッキでしっかり固定される。
走行時はタイヤより外側の屋根と床が折りたたまれてサイドパネルになり、かなりコンパクトになるが 中にはバーナーや作業台がキッチリ収納されており、設備も煮物、焼き物、揚げ物、蒸し物、煮物、何でもOKの万能キッチンだ。
この中で数時間のうちに何百人もの食事を調理する事が可能なのだ。

米軍ではこの他に、コンテナタイプのフィールドキッチンや、ハンビーで牽引できる、もうすこし小型のトレーラーキッチンが用意されており、状況に応じて使い分けているようだ。牽引状態
トラックで牽引されるフィールドキッチン。 と収納(移動時)状態のフィールドキチン。 いかにコンパクトに収納できるかわかるだろう。

収納されたフィールドキッチンには荷物運搬スペースが無い為、牽引するトラックに、鍋やおたま、トングなどの嵩張る調理器具、配食用の保温コンテナなどを専用のゲージに入れて積み込んである。 その専用ゲージは蓋部分を連結させて、食器棚にもなる優れものなのだ
トレーラーキッチン内部
キッチンは左右に二列、複数のバーナーがあり、寸胴や鉄板、フライヤーやオーブンなどが載っている。 かなり狭く感じるが、キッチンの外側、つまりサイドパネルの部分が通路になっているので、以外と動線はよい。
雨風を防ぎ、光を外に漏らさない天幕は窓が無く、換気は天井に開いたダクトだけなので、一旦作業を始めると、物凄い水蒸気が立ち込める。 冬場はまだしも、夏は恐ろしく蒸し暑い職場だろう。
毎日使っているにも拘らず、衛生に徹底して気を配っているので、かなり綺麗に掃除が行き届いている。 床も器材もそんなに汚れていなかったのには感心した。今回はトレーラーキッチンの横に、テントのキッチンも併設されていた。
こちらは業務厨房と変わらないほど設備がよく、主に水を大量に使う作業用に使用されていた。
ここでの作業は冷凍食品の解凍や下準備、生鮮野菜の水洗いやカット、さらには専用のボイラーを使ってパック食品の加熱調理が行われていた。 UGRの多くの食品は既に加工状態で冷凍されているので、殆ど温めるだけだ。
スクランブルエッグなど、殻を割った溶き卵がチューブに入っているので、そのチューブごと茹でるだけ!あとは揉んでほぐして出来上がり!!
ポークチョップも味付け状態で冷凍パックされているので、これも茹でるだけ!

ステーキのような焼き物や 油を使うフライなどは、主にトレーラーキッチンで調理される。配膳の様子
調理の終わった食品は、配膳されるまで冷めないように次々と専用保温ボックスに収められる。
この配膳保温容器は優れもので、底に熱湯を注いでおくとステンレスの容器に熱が伝わり、いつまでも熱々の状態を保ってくれるのだ。
箱の中はトレーの仕切りがあり、種類の違う、数種類の食品を一度に収めておく事が出来る。

実はこの食糧は、毎回かなりの量が食べ残り、残飯となって捨てられている。色々な理由で食べに来ない人も多いのだ。 必ず全員食べるわけではない食事でも、一応は人数分作っておかなくてはならず、それが残ってしまうわけだ。
(流石にステーキメニューの時は食べに来る人が多かった。)

大きな声ではいえないが、全く未開封の食材なんかもごみ捨て場に山積み!! まさに宝の山状態!
          ブレックファーストステーキ
    ステーキに添えるペパロニ&オニオン
    ハッシュブラウン(細切りジャガイモの鉄板焼き)
      目玉焼き
    バターミルクビスケット
    スイートポテトパンケーキ食事はタダではなく、食堂に入る前に名前をチェックされ、後から食費が給料から天引きされる。 

コレは自衛隊でもそうなのだが、ある程度階級が上がり、所帯を持つと、基地や駐屯地外での居住が可能となる。 すると朝食や夕食は家族と自宅で食べる事になる為、食費は給与に含まれるようになる。
つまり今回の演習に集まった連中が、どれだけ階級が高い人間ばかり集まっているか・・・どれほど高度な演習をしているか・・・と、言う事である。

しかし、コレだけのボリュームと内容で朝食は2ドル、夕食は3ドル65セント!普通では考えられない安さだ。
やはり生産をアメリカで一手に行っているので、原料費や製造コストが安いのと、補給も軍の任務である為に輸送費が掛からず、調理やサーブも兵士自らが行っているから諸経費が安く、税金も免除されるからだ。(さらに日本に駐留しているアメリカ軍には日本の思いやり予算なんかもあるが、今回はアメリカから演習に来ているので、その補助は無い)
「昼飯にMREもっていくのわすれんな!!」

この注意書きが入口と出口に必ず貼ってあり、出口前にはMREが山積みされていた。
でも、あまり持っていく人はいなかったような???

朝夕の豪華な食事に比べ、流石にMREの連食はキツイのか、結構PXでホカ弁買って食べてる米兵を見かた。

最終日にはコンテナ内に数百箱のMREが残っていたが、さて??




では、ココからは実際に食べたUGR-Aの紹介をしよう。
ただし、仕事が終わったあとでないと食べられないので、自分で選んで盛って貰う事は出来なかった。その為ココに盛って貰った量は全種類の一部だけである事をことわっておく。 

ちなみに・・UGRのステーキは絶品である! 欧米人は赤味の肉が好きなので脂肪は殆ど無く、少し肉が硬いが噛み応えがあり、噛むごとに旨味がじわじわ染み出してくる!! 兎に角肉自体が美味いのだ! しかも、アレだけの人数の肉を一度に焼いているのに、ちゃんと中はピンク色のミディアムに焼けている!無論生焼けなど一つも無い!
但し・・ナイフとフォークが貧弱なので、気をつけないと折れそう・・


メニューを調べていたら気がついたのですが、組み合わせが驚くほどいい加減!
確かに一つづつ当たっていくとメニュー表にあるのですが、メニューNoごとに作っているというより、ある物を適当に作っているといった感じで、幾つかのメニューの中身が混在しています!!
これは3箱で1ユニットであるため、組み合わせを間違えたのかとも思いましたが、メインミールが2種類一緒に出てくるとはどういうことでしょうか??

とりあえず二種類ずつ作って、好きな方が選べるという事なのか??

謎がさらに深まりました・・・

2006メニュー
朝食No1の メープルソーセージパテ、ビスケット、ハッシュブラウン、ラズベリーデニッシュ、グレープジュース
基本メニュー外の副食
チョコレートプディング、ココア、シリアル

注)この時ポークソーセージパテを食べている人もいた・・

2006メニュー 
夕食No7 グリルドステーキ コーン レモンライムゲータレード
夕食No14 マカロニチーズ、
基本メニュー外の副食
シュリンプフライ? パンミルク リンゴ バナナ
2006メニュー
朝食No3の ブレックファーストステーキ ウイズ ペッパーアンドオニオン、 エッグ、 ハッシュブラウン、 スイートポテトパンケーキ、オレンジジュース
基本メニュー外の副食
オレンジ、ココア チョコケーキ、バタースコッチプディング

この時出たハムのような物だが、メニュー表にはハムと言う名前は無かったので、メニューNo4のカナディアンベーコンかメニューNo7の普通のベーコン、どちらかだと思う。 
2006メニュー 
夕食No14 ポークチョップ
夕食No10 チキン、サルサソース
夕食No11 ズッキーニウイズトマト
夕食No7 マッシュポテト
夕食No1 イタリアンレモンケーキ
基本メニュー外の副食
チョコレートファッジ バタースコッチプディング

上記以外にトマトソース/ペンネパスタ、のような物もあったが、メニュー表には無い??もしかしてメニューNo6にシュリンプ/ペンネと言うのがあるので、そのペンネだけ今日出されて、昨日出た謎のシュリンプフライが、その片割れなのだろうか??洗い場
食事を作れば、必ず洗い物が出る。 実はココが今回僕の仕事場!
現在は使い捨ての食器を使っているのでメストレーの洗浄は無いが、鍋や釜、保温ボックスなどを洗わなくてはならない。 しかもかなり衛生に気を配っているので、ほんの少しの汚れも許されず、溝に残ったヌメリ一つで洗い直しとなる。
洗浄槽は3つに分かれており、まずは洗剤でジャブジャブ洗う、その後、ススギしながら細部の汚れをチェック、この段階で汚れが残っていたら洗い直しをする。最後は熱湯消毒槽で仕上げをするのだが、コレがかなりの熱湯で、ゴム手袋をしていても数秒しか手を入れていられないくらいだ。
一度底に沈んだ小さな器具を取ろうとした時、手袋の裾から熱湯が入り火傷をしてしまった。
ちゃんと軍の規定で湯温度が決まっているので、温度を下げる事は出来ない。洗浄槽のお湯を沸かしているバーナーも、調理用バーナーと同じ「MODEM BURNER UNIT」だ。通称MBU
灯油を燃料としたハイカロリーバーナーで、稼動には電源を必要とするが、扱いやすく、火加減調節も思いのままである。

ここからは番外編である。この車両が面白かったので紹介しよう。
これは重量物をパレットに載せて運ぶフォークリフトなのだが、後部にも荷台があり、ちょっとし荷物を近くまで運ぶ時に重宝する車両だ。

ただ残念ながら、動いている所は一度も見られなかった・・コンプリートミールキット

基本的にはMREを昼食としていたが、このような食糧も供給されていた。
コレと同じ種類の糧食を、実は僕も持っていたのだが、あまりにもパッケージが派手なので、本当に軍で使われているものなのかはなはだ疑問があった。
しかし実際にこの目で確認する事が出来、これで軍でちゃんと使われている食料だと分かり、ちょいと安心。

1箱18ケース入り。

今回、中々目にすることの出来ない、知られざる米軍ギャリソンレーションの実態を知る事が出来たのではないだろうか?
戦争に勝てる国とは、強力な軍隊をどんな時でも維持できる事! 
つまりは兵士一人一人の健康に配慮し、国に忠誠心を尽くせるように、国は国民に必要な物を与え、士気を維持させる。
 結局戦うのは生身の人間なのだから、どんなに強力な兵器を持っていても、 ハードな訓練を受けさせても、戦闘部隊がその実力を十分発揮できるように、武器、弾薬、燃料、それから兵隊の飯が、確実に前線に届けられなければ話にならない。 
アメリカと言う国はそれが出来るから強いのだ!

それと、気が付いた人も多いと思うが、このロジスティックシステムは民間でも生かされている。
工場で一括生産された半調理済み食品を本部から配送し、パートでも出来る簡単な調理で豪華な食事を安く提供する。
コレはまさしくファミリーレストランで応用されている方式である。
今では当たり前であるPOSシステムによる在庫管理と集配発注システムなど、軍で開発されたシステムにより、我々も大きな恩恵を受けている事をしみじみ感じてしまう。


また機会があれば、第二段をご紹介したいと思う。




今回この潜入体験は 相互支援HPであるTheRation管理人さんのご尽力により、経験させていただく事が出来ました。
僕はたった2日間の経験でしたが、TheRation管理人さんは、ほぼ毎日、演習期間を通して参加され、朝四時から夜の九時過ぎまで過酷な重労働に身を費やされていました。 全く頭が下がります。 このような写真が撮れたのも、普段からTheRation管理人さんが米兵達と緊密なコミュニケーションをとり、信頼されていたからに他なりません。 今回貴重な体験をさせていただいたことを、この場を借りて深くお礼申し上げます。

お知らせ TheRation HPのURLが変わりました。

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[size=+3]特別企画!

30年前のレーション試食コーナー!!


この世に現存する、残り少ないレーションを食べてしまおうと言う無謀なコーナーです。


たぶんこの先もう食べる事は出来ないであろう、製造中止から20年以上経ったMEAL COMBAT INDVIDUAL
これを3缶も開封し、恐ろしい事に試食までしちゃいました!

30年以上経過した中身は一体どうなっているのでしょう?




おお!さすが缶詰! 状態が良い!




と言うか、これは奇跡に近い!!大当たりを引いたようです。


クラッカーはまだしも、チョコレートは酸化したりブルームを起こして劣化している事が多いのですが、

これは全く30年の時を経たとは考えられないほどの上等な品質を保っていました。

またこれが感動的に美味い!



この先、MCIを食べられる機会なんてまずありませんから、

今回の参加者は貴重な体験が出来ました。

これこそお金では買えない価値と言う物では?








さて、持ってきたレーションはまだまだあります!!

大方参加者も揃った事ですし、本腰を入れて試食しまくりましょう!!




ボリューム満点オーストラリアレーション


今回の参加者に、オーストラリアでの軍事訓練経験者が居まして、

コレを見て懐かしがっておられました。

かなり以前からオーストラリアレーションはこのスタイルで、

殆ど変わりは無いそうです。

お約束のヴェジマイト体験は、予想通りの参加者様のリアクションに爆笑




続いて[size=+2]シンガポールのレーション!


なんと!日本式カレーセットが出てきました!しかもコレ、HALALメニューです。

もちろん肉はマトンですが、香辛料のおかげで、全く臭みはありません。

お米も日本米に近いので、抵抗無く食べられます。

クラッカーはフランスの物より美味いと絶賛でした。




RCWは食べた事あっても、これを食べた事無い人が多いという[size=+2]MCW


ちょっと作る順番を間違えてしまいました・・

チキンヌードルはスープを吸いすぎてふやけてしまい、

チキンライスはベチャベチャしていますが、本当はもっと水を吸って、パラパラになう予定・・だったのですが。

でも、味はまずまずでしたよ






気を取り直して!

これも新鮮![size=+2]ロシアレーション


ウクライナにも入っていたカーシャ

食べ比べると好みが分かれます。

お米のカーシャはラードと炊き込んであるので、脂くどくて臭みが気になりましたが

寒い地方ではカロリー摂取が大事!

そう、これは戦闘糧食なのです。






[size=+1]イギリスレーションその1


イギリスの食事も馬鹿に出来ません。

特にベーコンビーンズは、スモーキーフレーバーが食欲をそそり

ビスケットもオーツブロックも風味が良い

フルーツダンプリングは温めるか冷やすかで意見が分かれましたが・・





これまたイギリスからの移民が多い[size=+2]カナダレーション


マッシュポテトはクリーミーでボリューム満点!

ビーフポットローストも、肉の繊維がしっかりして、それでいて柔らかくほぐれる食感

これがマッシュルームソースと超絶マッチして、今回のベストテンに入る美味さ!と評判でした。





途中参加の方のために、もう一度[size=+2]ウクライナレーションを開封


雑穀のお粥に鮭の水煮、乾パン風クラッカーなど

何処と無く日本人にも馴染みやすいな~






新型[size=+2]ポーランドレーション

シンプルですが、飽きの来ない味





[size=+2]
イギリスレーションその2を開封


糖蜜プディングは生地がどっしりして、コクのある甘味と相性抜群!

シチューもクラッカーも素材風味が生きて、兎に角美味い!

ああ、なんて幸せ~






でも、ここでそろそろ残念ながら、時間が来てしまいました・・



実はまだグループ用レーションのビーフシチューや、もう1パックのフランスレーション、ロシアレーションなど、

さらに参加者様の提供による

スェーデンレーション


1970年代のドイツレーション


グループレーションのデザートやパンの缶詰など、様々なレーションが残ってるんですけど・・・


これは次回もやらないといけませんね






[size=+2]死食会2008!
[size=+1]





こうご期待!







口水都流出来了.[:a2:] [:a2:]
拿破仑说,士兵的胃口决定胜负:victory:
原帖由 旅顺口 于 2007-12-28 13:21 发表
拿破仑说,士兵的胃口决定胜负:victory:

说的好...
mop啊,搞成中文的吧,太累啦.
原帖由 风水宝地 于 2007-12-28 13:47 发表
mop啊,搞成中文的吧,太累啦.

同感:handshake
我也想呀,可惜不懂日文呀,看看图吧。国内的期刊杂志把这个网站上的文章都翻译成中文绝对可以出一本100多页的书了。。。。。。比大家争先恐后写类似的文章强多了。
良し(yoshi)!
写的很好,就是看不大懂。:L
原帖由 mop1818 于 2007-12-28 14:40 发表
我也想呀,可惜不懂日文呀,看看图吧。国内的期刊杂志把这个网站上的文章都翻译成中文绝对可以出一本100多页的书了。。。。。。比大家争先恐后写类似的文章强多了。

期待出书,餐饮方面的内容我喜欢.:D
原帖由 NRA 于 2007-12-28 14:42 发表
良し(yoshi)!
写的很好,就是看不大懂。:L


大概看看吧。还好不是俄文,那就一点儿也看不懂了。。。。。。。